「Myunsic Re/cordsが選ぶ、2018年の年間ベスト・アルバムTOP25」第17位!
キューバはハバナ生まれ、メキシコを経由してアメリカのフロリダ州マイアミを拠点とするシンガー・ソングライター、Camila Cabello のソロ・デビュー作。
Fifth Harmony 時代
もともとは、オーディション番組「X Factor」のアメリカ版に、それぞれ別々にエントリーしてた5人を1グループにまとめて結成させた女性ヴォーカル・グループ Fifth Harmony のメンバーだった人です。(本家イギリスの「X Factor」でいうと Little Mix とか、男子でいうと One Direction と同パターン。)
まあ、日本の感覚で言うと「アイドル・グループ」ですね。
この曲が、すげー売れてた訳ですが、同年の末に脱退を表明。
本人の言では「過度に性的な強調をすることに我慢できなかった」ことが原因ということですが、、メンバー間の確執の問題だったり、いろいろ言われてます。(その後の残ったメンバーからの攻撃も結構ひどかったですね。)
「Havana」で、いきなりの大ブレイク
で、その翌年の2017年にソロとしてリリースした「Havana feat Young Thug」が、5週連続で全英チャート1位を獲得といきなりの大成功!!Adele の2011年の「Someone Like You」以来の快挙ですから、相当すごいことです。
この曲、本人は出てこないんで、知らずに聴いてる人も多いと思うんだけど、プロデュース、Pharrell Williams なんですよねー。
14位に入れた Ariana Grande のレビューで「アイドルが、一歩、アーティスティックな方向に登ろうとする際に
女優を演じている Camilaはパフォーマーとしての自分。内気な子としてのKarla(本名のミドルネームとのこと)は、自分の本当の姿だそう。
MVのラストで「ドリーマーたちに捧げる」というメッセージが出ますが、ドリーマーとは、子供のころに両親と一緒にアメリカに入国して不法滞在のままアメリカで育った人たちのこと。トランプ政権での締め付けが強まる中、カバン一つで母親とやってきた移民だった彼女が、同胞へのメッセージを送っている訳ですよねー。
デビュー・アルバム「Camila」リリース!
この曲の、おそらく本人の期待もはるかに超えた大ヒットが自信につながったんでしょう。
タイトルを自身の名前「Camila」に変更してのファースト・アルバムを2018年の1月にリリース。
それこそ、14位の Ariana の方が、声量や根本的なスキリングは上な訳ですが、ヴォーカルにせよ演奏にせよ、音楽の魅力は技術だけじゃ決まらないですからね。
Ariana はもちろん素敵だし好きだけど、私は Camila の方が好き(爆)。
このアルバムのリリース後、上の「Havana」がシングル・チャートで再浮上し、アルバム、シングル同時1位を獲得。(ラテン・チャートじゃなくて、センターで、ですからねー。)
まあ、みんな、好きなんすよ(笑)。
アルバムとしては、軽いレゲトンがあったり、ピアノやギターの弾き語りがあったりしつつも、普通にラテン・ポップとしてまとめてあり、特別、実験性とかはないんだけど、昔のセンター・チャートとラテン・チャートのヒット曲が乖離していた時代と違って、サウンドのプロデューシングが「センター」の音になってますし、アメリカにおいて、むしろ、こういったラテンのサウンドこそが「中心」の時代に急速に変化していることを感じさせる音であり、実際にも、そういったチャート・アクションをしたアルバムだと言えるでしょう。
(そういった「現状」に対する反動として「メキシコ国境に壁を」と言わずにはいられない人々がいて、「ドリーマーたちに捧げる」曲も生まれざるを得ない、アメリカの不幸な状況を思わずにはいられない訳ですが。)
「Camila」をどう評価するか?
今回のランキングの順位をつける中で、すごく迷いがあった1つがこれなんですよね。
クリエイティヴィティの尖り方、という、私の中で重要にしているファクターから言うと、このアルバムって、全体としてはそこまでじゃあないんですよ。普通のポップスな曲も多くて。
だから、最初まっすぐ25位にしてたんですよね。
なのですがー(笑)、実際、去年すごく聴いてて。
まあ、声が大好きなのは、そうなんですが(笑)、それこそ、昔の「ザ・ラテン・ポップス」の時代の音とは違って、ラテン感と現代的なサウンドが普通にブレンドされてそこにある感じが、気持ち良いんですよね。
それは、24位にした Kali Uchis にも言えることなんですけど。
やっぱり、2018年の「時代性」を感じるからなのか。
非常に微妙で言語化しにくいところなんですが、響くんですよねー。「今」感が。
あとは、脱退騒ぎで、けっこうバッシングもされてて、しんどそうだったところから、Fifth Harmony にいたままだったらできなかったであろう、自分の出自に直結するラティーナなサウンドに取り組めて、すごく解放された喜びみたいなのを感じるのも、いいなー、って思うんですよね。
技術面より、心情的にフィットする部分が大きいかなー。
その結果 ~ 17位に!
ということで、ここで改めて思いなおしてみました!(笑)
- 音楽 / アートとしての完成度
- クリエイティヴィティ、作品としての新しさ、新鮮さ
- 時代、世相とのからみ具合
- 好み(笑)
といった、これまでの基準に加え、
5.私自身の心情として「私と共にあってくれた」かどうか?(笑)
という基準を、これまでのノミネート作品(笑)に再度あてなおして、Camila の位置を再検討しました!
結果、17位といたします!!
ダブル「SM」のギター・ポップの子ら(笑)より、ずっと何回も聴いてましたし、、Ariana と比べると、アルバムとしてのクォリティ、充実度としては、どうしても格下になってしまう、、と言わざるをえないので、、ここかなあ、、と。
(それでも、十分、結構高いランキングですけどね。そのくらい、なんか心に引っかかってるんですよねー・笑。)
という訳で17位!! 好き!!(爆)
他の順位も変動いたします!!
ご確認(笑)、よろしくお願いいたします!!