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Be The Cowboy / Mitski (2018) レビュー

Music
Be The Cowboy / Mitski (2018)

まさかの、この位置(笑)。

お前のランキングにしては、順位低くね?、、って、私のことを知ってる人だったら、言うかもですかね。

はい、23位です(笑)。(←変な意味も全然無いですからね(笑)。実際、ちょっと順位に悩んだところもあったのですが。でも、結局この位置。)

 

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Mitksi とは

本名ミツキ・ミヤワキさん。

お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人で、生まれも日本という方です。

親御さんのお仕事の関係で、コンゴ民主共和国、マレーシア、中国、トルコと世界各国をまわって、現在NY在住。

 

ピッチフォークのランキングで1位を獲ったのをはじめ、欧米の主要音楽メディアのランキングを集計しているサイト「AOTY(=Album of The Year)」でも堂々の2位を獲得。

2018年はアジアをルーツとするアーティストの欧米での活躍が続きましたが、その筆頭であることは間違い無いですし、インディ・ロック界においても、最も期待をされている存在になったと言っても過言では無いでしょう。

 

これが5枚目ということですが、私がこの人を知ったのは、ご多聞にもれず、世界的なブレイク作となった前作の「Puberty 2」。

Puberty 2 / Mitski (2016)

こちらは、グランジーなギター中心で、90年台色の強い、いかにもオルタナ(ティヴ・ロック)というような内容だったのですが、そこから一変して、今作は現代的なインディ・ロックに変わっています。

 

「Be The Cowboy」のサウンド

リード・トラック「Geyser」。アルバムのイメージの基調はこのトーンですね。

 

なのですが、その後にMVカットされてるトラックが、結構、アルバムの中でもトーンが違ってる曲が中心になっており。

彼女の持つ多様性が出ていて、非常に好ましいチョイスですね。

フレンチ・ポップっぽいと言わることの多い「Nobody」。好きです(笑)。

これがオフィシャルでMVになってくれて嬉しい「Washing Machine Heart」。
アルバム中、唯一リズムががっつり「打って」て、シンセ・ベースもブリブリ言っており良し。

他、アルバム中、最もほのぼのとしている、The Beatles 調(ポール調ね)とも言える⑦「Me and My Husband」、上の「Washing Machine Heart」から続く(13)「Blue Light」あたりが「明るい」曲調で、私が好きなトラック(の、ほぼすべて・笑)。

 

Be The Cowboy の「暗さ」について思うこと

全14曲、33分しかない、というのは、25位の Robyn の「Honey」が40分しか無いのと同様、非常に現代的な設定で良い。

、、のですが、、それでも、今の私にとっては、暗くて寂しい曲が多くて、ちょっとツライところがあり、、。

 

これは、しっかり Mitski の狙い通りのことでして、レーベルのプレス・リリースには、本人のこのような言葉が載っております。

「長い間ツアーの間、孤独を感じながらも自分でやりくりをしなければいけなりませんでした。このレコードの大部分は、自分が何の感情も持てなくなってしまうこと、疲れ果ててしまうこと、そしてそこから立ち直り’Mitski’に再び戻ろうとすることなのです。」

と、こういうテーマの作品なんですよね。

 

ステージ上の孤独を表現するために、歌は一本で、重ね録りもコーラスも入れない。と言う徹底もしており。

 

幼少から世界中を回ることを余儀なくされ、友達ができなかったこと。アメリカ社会の中での「アジア人女性」としての立ち位置、、。ツアーでのこと、、。

彼女のそう言ったバックグラウンドもある中で「孤独」や「不信」などがテーマとして歌われ続けており、それが今、多くの人の共感を生んでいる。

この「リアリティ」が、このアルバムが、まずは特に批評筋から喝采を受けることになったポイントでしょう。

そういったトラックが続く中でこそ、上にあげた、私が好きな「明るめ」の楽曲もまた「光る」のだと思うのです。

 

、、が、ね(笑)、、「今の私」ということに限って言いますと、「わーい、ちゅーるー!」(爆)とか言って、脳にお花が咲いたレヴェルで生きておりまして(笑)、「孤独」や「不信」の話とかって、特に今、あんま必要ないんすよね。まじ、すません、、(泣)。

 

これは逆に言うと、この作品の「狙い」が、しっかり成就されているからこそ、なんですよね。私にこういう反応起こさせてるのって(泣)。

その「強度」、本当に素晴らしいと思います。

 

「Be The Cowboy」まとめ

あとは、声かなー。

全然、素敵ですし、全く嫌いなんてこともないんですけど、特にそこまでの好みでもない(泣)っつーね。

 

これはもう、私の方が「リスナーとしての相性」が合ってない、、としか言いようが無いですね。

学生時代にMitskiに出会ってたら、どっぱまりしてたんじゃないかなー。

 

もちろん、23位に入れてるぐらいですし、全然、作品として好きなんですけどね。

曲いいし。歌詞の意義の大きさも、とても認めるところですし。

シンセのブラスも入ってて、前の作品よりはカラフルになったしねー。

、、それでも、(私には)まだ色が足りないかなー(泣)。

 

アルバム全体で見るなら、、サウンドにせよ内容にせよ、なにぶん、今の私の「気分」ではない。ってことっすね。

世間様のランキング順位の様に、最上位にはなりませんでしたー。

でも、聴くと実際いいんすよ(笑)。好きな曲はほんと好きだし。という、23位(笑)。

 

こういった「世」と「自分」(さらには「過去の自分」なんかも)の「一致×ズレ」が、どこにどのように存在しているのか?を、見ていくキッカケになるのが、「レビュー」なり、順位付けなりを実践してみることの面白さですねー。本来、音楽に安易には「上」も「下」もないですからね。

「世」のことも「自分」のことも、それぞれ、ある程度しっかり見つめないと、見えてこないことが色々出て来るので。楽しいっす(笑)。

 

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