Golden Hour / Kacey Musgraves (2018)
「Myunsic Re/cordsが選ぶ、2018年の年間ベスト・アルバムTOP25」第16位!
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Myunsic Re/cords が選ぶ「2018年の年間ベスト・アルバム TOP25」
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2019年(第61回)のグラミー「最優秀アルバム賞」受賞!おめでとう!!(2019年2月12日・追記)
アメリカはテキサス州ゴールデン(←すいません、初めて聞いた場所っす・泣)出身のシンガーソングライター Kacey Musgraves による、オルタナティヴ・カントリーとも言える意欲作となった4枚目。
Golden Hour のサウンド ~ ストレンジなオルタナ・カントリー
過去、グラミーで「ベスト・カントリー・ソング部門賞」の受賞経験もあり、過去3枚のアルバムは、普通にオーセンティックなカントリーをやってたそうなんだけど、今作では実験的な試みを導入し、一気に認知を広めました。(私も、今作で初めて、この方の音を聴いた一人です。)
例えば、こんなの。
④「Oh, What A World」。
いきなりのヴォコーダー!(笑)曲自体はカントリーなのに!
そして、ペダル・スティールのリヴァーブのスペイシーなことよ(笑)。
インディのロックだったらいざ知らず、これをカントリーでやっちゃったと(笑)。スペイシーでサイケデリック。
アメリカでも、特に保守的な地域で支持されるジャンルであるカントリー界で、これは「新しい」ですねー。他に、こんな音やってる人、なかなかいないですからね。(Taylor Swift が、普通のポップスになっちゃったからなー、、泣。)
③「Butterflies」。
スネアの鳴りから、すでに「カントリー」じゃない(笑)。
極め付けがこちら(笑)。
問題作 ⑪「High Horse」。
ディスコー!!(爆)でも、ちゃんとバンジョーが鳴るところにカントリーの心が(笑)。
まあ、このディスコは「飛び道具」だとしても、、各曲、細かい音像の作りの部分で、カントリー外の影響を入れ込みつつ、曲自体は非常に耳に馴染む、美しいカントリーなメロディーになっていて、そのバランスが変(笑)で素晴らしい。
⑦「Space Cowboy」。
リヴァーヴのかかった空間を活かした音作りで、曲調から言ってもインディ・ロックのアルバムに入ってても良さそうなくらいなんだけど、バンジョーが鳴る!(笑)結局、何これ??ってなる素晴らしさ。まさにオルタナ・カントリー。
根本のソング・ライティングの素晴らしさ
こう言ったカントリーにはなかったサウンド作りに目が(耳が)行く作品ですし、そのことで、ここまで注目されたのは間違いないんですが、この作品、この人の魅力の根本としては、ソングライティング自体のうまさがあると思います。メロディが美しい。そして、基本カントリーのマナーは外さない。
みっちり45分ありますが、普段カントリーを聴かないような私でも、心地よく最後まで聴き通せるのは、普遍的とも言えるポップスとしても聴ける曲自体の良さが大きい。
アルバム冒頭の ①「Slow Burn」。曲自体の良いことよ。ドラムの鳴りがまた非カントリーだけども(笑)。
「テキサスは暑い 私には冷酷 鼻にピアスをした時は お婆ちゃんに泣かれた」(笑)。
で、「酒、葉っぱ、あなたがあればおとなしい」(爆)。かの地では「冷酷」にも見られるでしょうねえ(泣)。
こういった小品もまた良し。⑤「Mother」。
この曲のようなシンプルな曲も入っているところが、また良い(泣)。
「Golden Hour」まとめ
Taylor Swift は、すっかり「ただのポップス」に行ってしまった訳だけど、アルバム「Red」を出した頃の彼女に期待されていた「カントリーの革新」をやってくれたのが、この作品と言っていいでしょう。
Taylor の「1989」以降、がっかりした人は、みんな、このアルバムを聴くべし(笑)。
とまあ、サウンド的にも先進的。女性の権利やLGBTに向けての歌詞もあるなど、保守的な土地の音楽であるカントリー界にも、現代的な感性を持って声を上げる才能が出てきたことは喜ばしい限りです。
今回選んだ「TOP25」の中で一番、アルバム1枚丸々、曲が「普通に美しくて良い」と言えるのが、この作品かもしれないです。
ちょっとガーリーな声もいいしねー(笑)。
今が29歳。今後の展開にも期待。
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